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ジーンズの巻き縫い
巻き縫い;生地端を巻き重ねて、その上から複数本のチェーンステッチで縫合する縫製仕様。
ジーンズでは2本針が多く、他種のワークパンツでは3本針も見られます。
巻き縫いは縫製強度が高く引っ張りに強く、ジーンズでは腰のヨークや、後身のバックセンター、中には股線のインシームinseamに使うジーンズブランドもあります。当社のA001XX, A001XXZでは、ヨークとバックセンターに巻き縫いを施しています。
当社でのジーンズリペアでも、巻き縫いをし直すケースが増えてきました。
1)巻き縫いが糸切れや磨耗で解けたり、開いてしまった補修リペア(再縫製)
2)巻き縫い箇所に近接した破れや穴があり、巻き縫いを開いて穴補修(タタキ)をした後に、巻き縫いし直す(再縫製)
3)ジーンズのシルエット変更やサイズアップで、デニム生地を切ったり足した後で、元の巻き縫いに戻す(再縫製)
これら巻き縫いリペアの設計思想は、あくまでも「元の縫製仕様に戻してあげる」ということ。
元来、巻き縫いチェーンステッチだったのに、(断りも無く)上記リペアでシングルステッチやロック縫製にされてしまったというご相談をお受けすることが多いです。
お持ちの大切なジーンズには、色落ちやシルエットだけでなく、「縫製仕様にも意味がある」場合が多いのです。
当社では「お客様から縫製仕様についてコメントが無くても」、リペアに影響する縫製を見極めて「価値を落とさないリペア」を心掛けています。
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